浙江大学はキャンパスに注意:大学の特徴

月次レポートを書くのも、もう既に9回目となりました。まさかその半分を日本で書くことになろうとは思いもしませんでしたが…。時の流れは本当に早いなと感じます。
さて、今回の月次レポートのテーマは自分の留学先の大学についてです。さっそくですが、浙江大学について少し紹介できればと思います。

国慶節の時期の玉泉キャンパス正門

 

 

 

 

 

 

 

 

浙江大学は西湖で有名な杭州にあります。キャンパスはいくつかあるのですが、最も大きいのは、本科生と院生が通う紫金港キャンパスです。紫金港は西湖からは離れた郊外にありますが、とても広くて緑の多い環境です。そして留学生(中国語学専攻)と一部の院生が学んでいるのが、最も歴史の古い玉泉キャンパスです。玉泉は市街地に近く、西湖にも歩いて行けます。杭州の中ではかなり交通の便が良い立地です。

ただ、中国の大きい大学にはよくあることなのですが、本科生と留学生のキャンパスが異なることは、留学前によくわかった上で行くべきだと思います。私は公費留学に応募する以前、浙江大学を訪問したことがあり、それがきっかけで「あの環境がいいなぁ!」と浙江大についてわかった気になっていました。しかし実際には、私が訪問したのは紫金港キャンパスで、「見たことがあるから」という理由で一種の安心感(?)を持っており、浙江大を第一希望にするにあたっては、キャンパスの場所について注意を払わないでいました。

もちろん、浙江大への留学が決定してから、「あっ、キャンパス違ったのか!」と気づきましたが、キャンパス間のバスや公共バスもあるし、特に問題ないだろうと高を括っていました。ですが、実際に行ってみると、キャンパス間の大学バスは語学生は乗れないだとか、公共バスでは片道40分座っていなければならない等、現地に行ってから知ることが多々ありました。留学前は、紫金港でスポーツ系のサークルに入る!と意気込んでいたのですが、週に数回バスに乗って往復するのが面倒に感じ、結局サークルには入りませんでした。私のように面倒くさがりな人ばかりではないと思いますが、サークルに入りたいと考えている方は、キャンパスの場所には気を配ったほうがよいと思います。

ちなみに、本科生とキャンパスが違うと、中国人の友達を作るためには自ら主体的に動く必要がありますが、留学生の友達とは自然とかなり仲良くなります。大規模校では留学生の母数が多いので、世界中の人と知り合うことができ、とても面白かったです。欧米の学生は特に、普段英語を話す人が多いので、中国にいながら英語も伸びた気がします。もちろん、この点は賛否両論あり、中国留学に来た目的を忘れず、自らを律していかないと英語ばかり話す環境になってしまうので注意が必要です。

さて、浙江大学について話を戻したいと思います。浙江大のある杭州の気候は、東京とほとんど変わらないため、個人的には過ごしやすかったです。また、大都市と比べれば大気汚染もそれほどひどくないですし、物価も若干安いと思います。上海のように、遊ぶ場所が沢山あるわけではないので、勉強にも集中しやすいです。大学近くには茶畑が広がり、自然もあることから、環境的にはかなり恵まれている場所だと思います。

それから、浙江大は中国でも有数のレベルの高い大学なので、中国の人に、浙江大の留学生だと話すとすごく褒められます(実際には能力で入ったわけではないので特典ですね。笑) ただ、時折、他大学と比べ浙江大の留学生への対応には(?)がつくことがあるので、すごくお勧めとは言いませんが、私自身は浙江大で充実した時間を過ごせました。自分にとって完璧な大学というのはないと思うので、何か不満に思うところがあっても、工夫次第でどうにかできるかなと思います!(浙江大学 外舘祐希 2019年)

学内に大きな毛沢東像があります

観光地としても有名な西湖。夏から秋は特に景色がきれいです。

玉泉キャンパスのすぐ近くに黄龙体育场という大きなホールがあり、周杰伦のコンサートがあったとき、音漏れを聴きに行きました。外でもかなりはっきり聞こえました!

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Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。