南京大学の特徴(鼓楼キャンパスについて)

今月は、私の留学している南京大学について、ご紹介したいと思います。南京大学は中国江蘇省にある総合大学で、「985工程」という中国の名門校の一つに数えられており、特に天文学の分野で中国一との評価を受けています。

創立118周年を祝う横断幕

 

 

 

 

 

創設は1902年で、去る5月20日の創立記念日に118歳の誕生日を迎えました。略称は「南大」なのですが、これが通じるのは南京市民だけで、南京を一旦離れると、中国には他にも南開大学、南昌大学、南通大学といった大学があるので、しょっちゅう「ナン何大学?」と聞き返される、というのが一種の自虐ネタになっています。また、「南京」と理解してもらえたところで、南京には他にも南京師範大学や南京理工大学もあるので、ただの「南京大学」と相手に理解してもらうには、とても骨が折れるようです。

南京大学のシンボル北大楼

 

 

 

 

 

さて、南京大学にはキャンパスが二つあります。一つは鼓楼キャンパス、もう一つは仙林キャンパスです。発足当初からあったのが鼓楼キャンパスで、郊外の広大な土地に比較的最近(2000年代)建てられたのが仙林キャンパスです。近年、大学内の主要な学部は、ほぼ仙林キャンパスの方に移ってしまいました。一方、私の住んでいる鼓楼キャンパスは、大学院生や留学生が多いのですが、今でもレンガ造りの建造物が多く残っていて、歴史的な雰囲気を漂わせています。その中でも、北大楼という建物が南京大学のシンボルになっています。留学する前は、ホームページ上でしか見たことがなかったのですが、蔦に覆われている実物を目にすると、やはり写真にはない風格があり、何十倍も存在感がありました。南京観光の際は、一見の価値があるかと思います。

グラウンドは誰でも使えます

 

 

 

 

 

また、立地の良さも、鼓楼キャンパスの誇れるポイントです。南京一の繁華街である新街口や、市民憩いの場である玄武湖公園にも、歩いて行ける距離にありますし、高速鉄道の駅である南京駅や南京南駅へのアクセスも便利です。また、周りに江蘇省の官公庁も多くあって、まさに市の中心部にキャンパスが位置しています。私自身、密かに、上海や北京の郊外よりも、鼓楼キャンパス周辺の方が、便利で住みやすいと感じています。

鼓楼キャンパス周辺の街並み

 

 

 

 

 

南京大学は、北京大学や清華大学ほどの知名度はありませんが、歴史ある伝統校ですし、生活する上でも申し分ありません。中国留学をお考えの際は、南京大学も選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。(佐野聡 南京大学 2019年)

ABOUT US
Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。