私は、昨年11月に仕事で偶然上海に1か月出張する機会がありました。中国と関わった仕事がしたいと考えていた自分にとっては幸せを感じる反面、独学で培った中国語能力では意思疎通に問題が生じる場面も多く、悩みと焦りを感じる時が何度もありました。ただ、全く通用しなかったというわけでもなく、もう少し長く滞在できればもっと成長することが出来るはずだと感じ、帰国後、本格的に中国語を勉強するために、中国に留学しようと決意しました。
留学に向けて、まずHSK5級の180点以上の取得を目指しました。朝起きてから出勤するまでという短い時間ではありましたが、毎日継続して、テキストを開き集中して学習を行うことで、なんとか180点以上の成果を上げることが出来ました。
机上での学習を行う以外に、留学開始後の環境の変化によるストレスを少なくしておきたいとも考えていたので、留学予定地の上海に月に一度は渡航するようにしました。また以前出張した際に、大体3週間ほど経ったあたりから、耳が慣れてきたような感覚があったのでそれをキープできれば留学の成果を高めることができるのではと考えました。月に一度の滞在中は出張したときにお世話になった現地の友人と交流し、日本にいる時とは違う日常を過ごすことで、上海という大都市に徐々に慣れることができ、約2週間後から始まる新生活をスムーズにスタートさせる準備が整ったのではないかと思います。
そして7月末、録取通知書が届き、私は上海にある東華大学に留学することが決まりました。大学ではHSK6級の180点以上の取得を目標の一つとして学習するつもりなので、渡航までの残りの期間も有意義に使い、準備を進めていきます。
この度は本奨学金に採用していただき、誠にありがとうございます。中国政府奨学金生の名に恥じぬよう、これからも学び続けていきます。(佐藤大介 東華大学 2019年)