中国人の性格、考え方への違和感はどこだったのか

衝撃を受けたある留学中の思い出

今月の月末レポートのテーマは留学中に経験した面白い、変わった経験ということだったので、この半年間の出来事を少し振り返ってみました。

中国と日本は同じアジア地域、そして隣国ということもあり他の留学生の子たちからはよく、生活しやすいでしょなどと言われることもありますが、それでも私はこの半年暮らしてみてその文化や人々の考え方などに驚かされることが多々ありました。来たばかりの時に一番驚かされたのは中国人の性格、考え方です。その中でも今でも忘れられない出来事があるので今回はそのことについて書いていきたいと思います。

それは留学に来てまだ間もない時のことで、今まで海外経験があまりない私には特に衝撃が大きく、これをきっかけに中国人の性格や考え方などについて考えさせられた出来事でした。

ある日私が現地でのビザを発行してもらう際に必要な書類を建物に取りに行きました。そこでは女性のスタッフの方がいてその方に言うと発行してもらえます。まだ来たばかりだったため拙い中国語を使い何とか伝えることができ、そのままその書類を渡してくれるのかと思ったらなんだか質問されています。何を言っているのか正直分からなかったのですが、その方がジェスチャーで自分の携帯のアプリを指さしていたためアプリを持っているかという質問だと分かりました。持っていないことを伝えると携帯を渡してと言われ私の携帯を使い何かをしています。よく見たらそのアプリをダウンロードしているようでした。最後に分かったのですがそのアプリはネットショッピングのアプリで、友達に共有すると商品が安く買えるということだったそうです。そのアプリのことを一通り終えた後に書類を渡してくれました。

仕事の時間に、さらに人の携帯でアプリのダウンロードさせるという行為にあっけにとられてしまい、その後しばらくその衝撃が忘れられずにいました。最初は困惑の気持ちでしたが、しばらくするとその性格からくるパワー、安さのためにそこまでするというある意味純粋で素直すぎる行動が面白く感じてしまい、今では笑える思い出です。

そこからも現地で沢山の中国人と知り合いになりました。もちろん中国人も十人十色で様々な考え方や性格を持っており、この人の考え方は日本人と似ているなと思うことや中国人のこの考え方が好きだな、など様々なことを感じました。また中国人の友人にも日本だったらこういう時どうするのかなどと聞かれることも多くあり、このようにお互いに考え方を交流できたこともいい経験です。

残念ながら新型肺炎の影響でこの一か月中国に戻ることができずにいます。このように中国での出来事を思い返していると早く中国に戻りたい、中国の友人に会いたいとばかり考えてしまいます。一刻も早くこの状況が収まることを願うばかりです。
写真はこの半年の振り返りで特にお気に入りの写真です。(齋藤有沙 浙江大学 2019年)

春節に近づき街中でも春節の飾りが増えてきた頃の写真です。

杭州はお茶が有名です。大学の近くにある茶畑はすてきなお散歩コースです。

ABOUT US
Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。