留学の反省点。中国語の上達を感じるのはいつ?

あっという間に前期留学を終えた。この半年を通じて、気づきや反省点、成長した部分などがあるので、それについて述べていく。

勉強面では、会話をする事が一番上達したと感じる。留学直後は簡単な自己紹介が話せるくらいだった。授業の討論でも、スラスラと中国語を話すクラスメイトを見ると、自信がなくなってしまい、自分の意見を上手に言えずにいた。しかし、多くの日本人留学生なら感じる事かもしれないが、欧米人の留学生は本当に失敗を恐れずに積極的に発言する。彼らの積極性や親身になって私のたどたどしい中国語を聞こうとしてくれる姿を見たり、授業外でも常にいつも誰かと一緒に過ごしていたので、次第に失敗を恐れずに話せるようになった。結果として残せたことでは、文法の期末テストでクラス内1位になったことと、授業態度や積極性などの平常点が満点だったことだ。留学当初は授業についていくだけで必死だったので、最後にテスト結果に現れて、先生からも評価されたことは私の自信に繋がった。

反省点としては、授業以外のHSKの準備や勉強を計画的にできなかった事である。私のクラスの授業内容の一部がHSK5級の試験内容を含んでいたこともあり、12月に受験したHSK5級にはなんとか合格する事ができたが、準備不足を痛感した。HSK6級に向けて、次こそ試験前に焦らなくていいよういしっかりと時間をかけて準備をしていきたい。もう一つの反省点は、会話表現が乏しいという事だ。やはり留学生と過ごす時間が多いと、話す感覚は少しずつ慣れてくるが、相手も私と同じレベルだと新しい言葉を吸収する機会が少ない。今後は中国人との関わりを増やす努力をしたり、ドラマなどを見て中国人の会話を学ぶ機会を増やしていきたい。

生活面では、大きな問題に直面した。学内の食堂の料理が美味しくないことや、上海料理は脂っこいものが多かったり、私自身が中華料理のいくつかの有名な香辛料が苦手だったため、留学1ヶ月後くらいから体が中華料理を受け付けなくなってしまったことである。日本にいる時は中国人の友人が作ってくれる中華料理が大すきだったので、これには私自身が驚いた。しかし、幸い上海には多くの日本料理屋があるので、少し値段は高くなるが日本料理を食べる回数を増やし、この問題を解決した。この時ばかりは大都会で日本料理屋が沢山ある上海に留学してよかったと思った。
生活面の反省点として、学校から近いところは出かけたが、少し離れたところになると、足が重くなりなかなか行けなかった。後期では勉強と両立させて、平日でも出かける回数を増やし、上海を知り尽くせるようになりたい。

1月に入り、新型コロナウイルスが大流行している。まさか留学中にこのような大きな問題が起きるとは予想していなかった。学内での生活が安全を確保されていることや、総合的な判断で今も中国で生活している。用事で学校の外を出歩く時は常にウイルス感染の恐怖と隣り合わせで、引きこもりでは精神的に辛い時も多く、決して楽ではないが、勉強以外でとても多くのことを学んでいる。武漢人の友人から武漢の状況や周りで亡くなった方がいると聞くこともあり、この冬休みは「生きること」について深く考えさせられた。また、現地の日本人や中国人のサポートや励ましがあるおかげで、引きこもり生活も私一人だけではないし頑張ろうと思える。この辛い状況を通じて、沢山の人との絆や関係性を深める事が出来た。収束にはまだまだ時間がかかりそうだが、この状況が落ち着き、出歩けるようになったら、励ましあった沢山の人のところに会いに行きたい。
冬休みも延長になり、次の学期までまだまだ時間があるので、この数ヶ月はHSK対策や中国語の勉強に集中して取り組んでいきたい。そして、後期は勉強も生活もさらに充実させて1つの後悔もないようにしていきたい。(天堀寛子 華東師範大学2019年)