オンラインでの留学が半年終わりました。半年と言っても、実際の授業期間としては3月から7月までなので、実質4ヶ月間の授業でした。やはり現地にいないとうことで、経験できないことがたくさんと非常に悔しい留学生活ですが、それは他の人も同じなのでいつまでも悲しんではいられません。
秋学期から現地に行ける可能性もなくなり、残りの半年もオンライン留学が決定し、高校生の時からあった留学に行って海外での生活を体験してみたいという夢も打ち砕かれましたが、実際できないと決まった後の立ち直りは割と早かったです。人生においては、自分の力ではどうにもできないこともあるということをこのコロナ渦に悟って、次にどう動くか、いかに早く切り替えることができるかということが大事だと言うことが分かり、この教訓が今後の人生に大きく影響するかもしれないと考えると、このオンライン留学も違った意味でいい経験になるのではないかと思います。
今回、日中友好協会からの奨学金で留学をしていく上で、普段の生活から日中友好の観点で物事を考えることが意識としてありました。自分は住む地域柄、小学校の頃から、クラスメイトには多くの外国人がいて、様々な国の人と交流することが多々ありましたが、中国人は身近にはおらず、見かけるとしても近所の中国料理屋か、旅行先の観光客程度で、実際大学に入り、中国語を専攻するまではほとんど中国人と関わる事がありませんでした。そのせいか、初めの頃は中国に対する偏見もあったりしましたが、中国について学んでいく過程で、そのような偏見が全く間違っていたことに気づき、いつの間にか中国という国の魅力に飲み込まれていました。
自分は大学で学んだことをきっかけに中国についての考え方が一転しましたが、バイト先の人たちに中国語を勉強しているとの話をするとやはり多くの人が偏見を抱いています。自分は現地に行ったことがないので、日本語を学んでいたり、日本のことが好きな中国人としか交流する機会がなく、中国にも日本に対する偏見を持った人も少なからず存在していると思います。そこで自分はそのような人たちに、お互いの国に対して興味を持たせるきっかけを作ることが日中友好活動における最も重要であり、最も難しい問題だと思いました。
食が好きな人もいれば、音楽が好きな人もいるように、人の興味は千差万別で、より多くの人の関心を引くには、沢山の知識が必要になってきます。一人では知識に限界がありますが、中国に三个臭皮匠赛过诸葛亮という諺があるように、細い一本橋も何本も合わされば多くの人の興味を引き出す巨大な掛け橋へとなり、多くの人がよりお互いの国に寄り添う第一歩目を踏み出すことができると思います。そのためにも、残りの半年の期間、語学学習はもちろんのこと、様々な知識を身につけることに注力し、留学に参加させていただいているこの機会を無駄にしないようにしていくつもりです。
長々と書きましたがこの半年で学んだことは、与えられた環境で出来る限りのことをしていくことが大事だと言うことなので、これからも頑張ります。(髙桒龍 華東師範大学 2020年)