中国語学習の楽しさを取り戻すことができたオンライン留学

七月上旬に先生から今学期の成績と留学修了書が送られてきて、私の中国留学は終了しました。この留学が始まって最初のレポートで「自信をもって中国語を話して会話を楽しめるように勉強したい」と申し上げましたが、目標を達成したと自信をもって言い切ることが出来ます。もちろん私の中国語はまだまだですか、中国語を話すことが心から楽しめるようになったことが自分の中で大きな変化です。「楽しむ」という感情は大変不安定であり、中国語を勉強し始めたときはその難しさに心が折れ半ば義務感に駆られて勉強を進めている時もありました。

当然ながらそんな心持では中国語は上達するわけもなく学習の目標を見失っていましが、それでも続けることができたのは中国に対する興味からくる原動力であり、今回の留学を通して中国語学習に専念する時間を設けることが出来たことで語学力を向上させつつ理解を深めることが出来ました。ひたすらパソコンに向かって勉強をするのは精神的に苦しい時もありましたが、授業を通して知識を得たり人と関わる機会があったりと、得たものは大きかったと感じています。加えて、忘れかけていた中国語学習の「楽しさ」を取り戻すことができました。これは数値や目に見える形で表しにくいものですが、重要なことです。また、今年の六月に受けた中国語検定にも合格していましたので、目に見える形でも自分の成長を感じることができました。私の留学生活は毎日新鮮なことにあふれている刺激的なもの、にはなりませんでしたが、確かに有意義であったと言えます。

この状況がいつおさまるのか、未だに先は見えませんが「中国に行きたい」という気持ちは高まるばかりです。渡航できる国があるのは正直羨ましい気持ちでいっぱいですが私は留学がしたいのではなく中国に行きたいです。現地で、直接の交流をしたいという気持ちに変わりはありません。

そしてこれからは自分が興味を持っている分野について学びを深めていく予定ですが、学ぶほどに「中国の流行語」について研究する難しさをひしひしと感じています。たとえ切り口が変わったとしても中国の今を知りたい気持ちは変わらないので、自分の納得できる到達点を目指していきたいです。

私は中国語を学んだことで、日本人の視点だけでなく中国人ならどう思うのかという考えが私の中に存在するようになり、そこから違う視点にたって物事を考えようとすることが自然になりました。私にとって中国語はゴールのないものであり、私の人生の中にずっと存在するものだと感じています。そして私の見聞や興味を広げてくれ、“世界那么大”と教えてくれる、私の生活を豊かにするものです。

自分と中国語について深く向きあう時間を持つことができたこの機会に心から感謝しております。これからも中国語そして中国について学び続けていきたいと思います。(大塚萌々 北京語言大学
2019年)

紫禁城(2019)VPNの設定も分からず現地に行ってしまいとても慌てました。

 

北京の空港の様子(2019)

ABOUT US
Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。