毎日最低15分は中国語に触れて、半年でHSK5級へ

私は、本来であれば昨年の9月から留学予定だったが、コロナウイルス蔓延の為中国へ渡航できないことがわかり、半年間留学を延期をした。延期すれば行けると思っていたが、状況は一向に変わらず今年の3月からオンライン留学をスタートした。会社を辞職してまで留学に懸けてきた想いがあったので、オンラインで受講することを非常に悔やんだ。しかし、この状況は自分だけではないということがオンラインを通じて理解できた。世界中の留学生も同じ気持ちであることが分かったのだ。

オンライン留学を始めた頃は、全てのことが新鮮だった。授業の参加方法、宿題の出し方など今までの大学生活では経験したことないことばかり。また、今までほとんど独学でしか学んでこなかった自分が先生とコミュニケーションが取れるかなども不安だった。

オンラインだけでどのくらいのレベルまで上達できるのだろうかと思うかもしれない。もちろん現地に行くほうが、日常的に会話をする機会が増え、上達スピードは早いだろう。しかし、今の状況下で学習するには自分の努力次第だと感じた。

中国語に触れることを生活の一部とし、1日の中でほんの少しでも勉強しないと落ち着かなくなってしまったのだ。私の真面目過ぎる性格が問題かもしれないが、授業が無い日にも関わらず、15分でもいいから中国語に触れるようにした。聴く、話す、読む、書く、何でもいいので1日も休まずに続けている。その結果として、授業に対する不安も徐々に無くなり、中間・期末テスト共に全て90点台の成績を収めることができた。そして、7月にはHSK5級を受験するまで自信がついたのだ。振り返ると日本の学生時代ですら、こんなに勉強はしなかったと思う。良い意味で私に向上心と刺激を与えてくえた半年間となった。これからも継続して学習を行なっていきたい。

最後に、これから先のことだが、私の留学期間は1年間なので、延期した半年分がまだ残っている。9月からの来学期は、再びオンライン授業を受講することを決めた。結局、一度も中国へは行けずに終わってしまうかもしれないが、春学期同様の熱量で勉強できるように努力していきたい。さらに、留学と同時に就職活動も進めていこうと考えている。せっかく中国語を学習しているので、現地就職を視野に入れつつ、中国語を活かせるような仕事ができれば望ましい。言語の学習は可能性を広げることだと思うので、オンラインで世界の人と繋がりながら、中国だけでなくいろいろな国の人と交流を通してやりたいことを見つけていきたい。(池田優美香 復旦大学 2019年)

ABOUT US
Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。