私が中国と日本が最も似ているかつ異なっていると思うところは、漢字を使う国ということである。東アジアの国の中で、現在日常的に漢字を使用している国は、中国と日本くらいである。
私の大学では、今月末に中間テストがあった。その際に、私は以前から漢字を知っていたのでとても有利に試験を受けることができた。だから,漢字を使用しない国の人が中国語を学ぶことがどれだけ大変か、本当に尊敬する。試験は、オンライン留学生と教室にいる留学生が同じものを受けるため、先生は筆記試験とした。
前回のレポートに書いたが、私のクラスは、日本人が自分だけである。なので私以外のクラスメイトは、漢字を書くことに苦戦していた。宿題では、パソコンや携帯電話を使って作文をして良い科目も、試験となれば自分の字で書かなければならない。日本人にとって漢字は身近な存在であり、理解できて当たり前に育ってきたが、もし漢字を使わない国で生まれていたらこんな苦労もあったのかと思い知らされた。しかし、漢字を知っているからと言って問題を完璧にできる訳ではない。彼らより少し綺麗に書くことができるだけで、日本には無い漢字を書くときだってあるのだ。
私は、授業中、問題が早く解き終わり、他のクラスメイトより早めに提出をする時があるのだが、よくうっかりミスをしてしまう。
どんなミスかというと、簡体字ではなく日本の漢字を書いてしまうのだ。現在使われている漢字の種類として大きく分けると①日本で使う漢字、②簡体字、③繁体字の三つが存在する。例えば、『がくしゅう』という漢字を考えると、①学習 ②学习 ③學習 このように書く。わかりやすい例を挙げてみたが、これらは一部だけ異なるものや似ている漢字もあれば、よく見ると異なっている漢字もある。
私は、よく読めばできる問題や、急いで書いた漢字が日本の漢字だったということがしばしばあった。また、中国と日本で同じ漢字でも私の書き方の癖が悪く別の漢字に見えてしまったこともあった。まるで小学生に戻った気分である。テストでは見直しを重点的に行ったのでミスは減らせたが、先生からもよく注意して見るようにと言われてしまった。中国語を学習する上で、漢字を事前に知っていることはメリットである。しかし、書き慣れていると思い込みや先入観で漢字を断定してしまうことがある。だから、このようにならないように区別し、辞書できちんと調べるようになった。オンライン授業だからといって、便利な電子機器ばかりに頼らず自分の字で書くことの大切さを学んだ。日本と中国、似ているところ、異なっているところ。(池田 優美香 復旦大学 2019年)