オンライン中国留学でのクラスメートとのつながり方

 

私は半年間の留学延期をし、今月からオンライン留学が開始となった。コロナウイルスの状況が少しでも良くなり,春学期からは現地で授業が受けれることを希望していたが,留学ビザの申請が始まることもなく,自宅での留学が始まってしまった。しかし,いざオンライン授業を受けてみると,プラスの面もあることがわかった。時間割があることで,生活時間にメリハリができ,より良い勉強時間が取れている。

私の勉強方法は,いくつかある。まず,留学が始まる前から行ってきたことについて。一つ目は,NHKのラジオ放送『まいにち中国語』を毎日聴くことである。スマートフォンにアプリをダウンロードすれば,いつでも聞くことができる。1回の放送時間は15分だけなので,毎日続けやすいのも魅力的だ。もし,聞き逃してしまっても1週間以内であれば過去の放送が聞ける。ただし,次週になると放送は更新されてしまうので,どうしても聴き逃さないようにしなければならない。私は,このラジオを聴く際に,あえて専用テキストを購入せずに,真っ新なノートに問題や聴き取った会話を書き出している。このおかげで,リスニング力が向上した。また何度も聞いて,答えを自分で導くようにしている。

ラジオのアプリと電子教科書のアプリ

 

 

 

 

 

 

 

 

二つ目は,週に一度NPO法人主催の中国語教室に通っている。講師を務めるのは,日本に留学中の中国人の学生で,毎回生きた中国語を感じられる。現役の大学生ということもあり,最新の中国文化や日常的に使う中国語を教えてくれる。また,一緒に授業を受けているメンバーも様々で,中国語の学習期間が長い方がばかりなので毎回刺激をもらっている。教材は,実際に中国で使われている留学生用のものを使用しているので,非常に為になる時間を過ごしている。

その他にも,中国人の友人とチャットを通じて会話をしたり,市販のテキストでの学習や中国ドラマを観たりするなどといった勉強ももちろん継続して行っている。

次に,オンライン留学が始まってからの勉強法についてだ。毎日,授業の予習と復習,さらに宿題に追われている。その際に,電子版の教科書を使用している。私の大学では,現地で教科書を買えないオンライン留学生は,電子版の教科書を購入して授業を受けているのだ。最初は電子版を使うのに不便さを感じていた。なぜならば,私はテキストに直接書き込みをしたいタイプだからだ。

授業が進むスピードがとても早いので,先生が口頭で言った要点などをすぐに書き込んだほうが,後で見た時にわかりやすい。しかし,電子版だとタブレットやスマートフォンを見ながら授業を受けなければならないのだ。初回の授業が始まる前は,どのように授業が展開されるか予想ができなかった為,教科書をプリントアウトをしてから臨んでいた。だが,今はもうプリントはやめた。もちろん,書き込みできないのには不便はあるが,自分で予習ノートを作ってから授業を受けることにしたのだ。事前に学習してから,授業に取り組むと自分の解釈が間違っていた箇所を確認できる。さらに電子版教科書の利点として,MP3が内臓されており例文やリスニング問題の音声を再生することができるのだ。好きな時間に発音を聞いて確認することができるのである。オンライン授業だからこそ,新しい勉強の形を電子版教科書に教えてもらえた。

もう一つは,クラスの友達との連絡だ。私のクラスには,幸いにも日本人が自分しかいない。だから,万が一宿題などを聞き逃してしまったら,日本語以外の言語を使ってコミュニケーションを取らなければならないのだ。まだ一緒に授業を受け始めてからひと月も経っていないが,いつも真面目に授業に取り組んでいるマレーシア人とベトナム人と仲良くなった。私たちは同じアジア人ということもあり,時差も少なく連絡がとりやすい。私はどちらの国にも訪れたことがあるので,自分の経験を話すとお互いすぐに打ち解けられた。共通言語は,中国語なので彼らとは中国語でやりとりをしている。外国人の友人とはいつも英語を使っていたので,これもまた新鮮だった。中国語を学習している友人ができて大変嬉しく思う。(池田 優美香 復旦大学 2019年)

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Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。