中国では支払い方法に戸惑うも、食べ物は日本と変わらない?

中国生活で日本との違いを一番痛感したのは買い物・支払いシステムである。

中国では現金が使えないよと、行く前から聞いていたものの、それでも多少は使えるだろうとたかをくくっていた。しかしいざ到着すると、想像以上に現金を使える場所が限られていることに驚いた。

寮に到着してすぐに自販機で水を買おうとしたら、アリペイしか使えないので飲み物すら買えないという事態に遭遇した。同じような洗礼を受けた留学生がたくさんいるのではないかと思う。最初は戸惑ったが、一度携帯での支払いに慣れると財布を持ち歩くのがおっくうになり、日本に一時帰国したときに現金を使う生活にむしろ違和感を感じた。

しかしその一方でアリペイ・wechatペイなどは基本的に中国の口座が必要なので短期旅行者の外国人は使うことができない。私自身も電子支払いを使用できるようになるまで2週間ほどかかり、その間非常に不便な思いをした。また万が一携帯が壊れたり、紛失してしまうと何も出来なくなってしまうリスクもある。その点、そもそもスマホを持たない高齢者と海外観光客が多い日本ではやはり現金支払いがわかりやすくて良いのかもしれない。

似ている部分としては、やはり同じ東アジア圏のため食べ物には共通点が多い。もちろん日本料理と中華料理はかなり別物であり、使われる調味料なども馴染みのないものもある。私が北京にいたこともあり、中華料理のほうが全体的に油が強く、辛い味付けが多いかなという印象である。しかし、基本的にお米を主食として、野菜・肉・魚をおかずに食べるというのが前提だ。

中国に行く前は、食べものが合わなかったらどうしよう、と心配していたが、日本とそう変わらないな、という印象であった。口に合うものを簡単に見つけられる一方で、日本ではあまりメジャーでない火鍋や羊肉などにも挑戦できて、想像以上の食べ物の選択肢の多さには驚かされた。日本でも毎日和食だけ食べているわけではなく、韓国料理、中華料理、洋食とその時の気分で食べたいものを食べていたので、中国でもストレスを感じることなく過ごすことができた。(松尾美欧 清華大学 2019年)

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Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。