先月に引き続き、今後の留学生に向けて少しでも力添えができるよう現地での体験(今月は、学習に関する準備について)記そうと思う。
結論から言えば、ジャンルに関わらず、読書や本を用いた学習が好きな人はあらかじめ数冊は持っていく、もしくは中国に送る準備をしておくことを勧める。今から思うと当たり前の事だが、意外と留学前は様々な準備に追われ参考書しか持って行ってなかった。
参考書に関しては、個人の中国語能力によって準備が変わってくる。あまり中国語に自信がないという方は日本語で書かれた参考書を持っていくと良い。文法や単語など、複数冊準備しておくと心強いだろう。渡航後すぐに授業が始まるわけではない。それまでの期間にモチベーションが上がっても教材もなく、ネットも上手く使いこなせないような状況に嘆く友人もいた。言わずもがな、中国語が堪能もしくはネイティブ並みに話せる人は無理に参考書を持っていく必要も、持っていくことによる利点もあまり無い。
私個人の体験を述べると、渡航前にH S K五級相当の中国語能力だった私は中国語で本を色々と読もうと何となく考えていたが、結局それは叶わなかった。おそらくコロナウイルスによってこのような環境になっていなくとも、難しかったはずだ。というのも、日々の授業の予習・復習に想像していたよりも多くの時間を割かなければならず、自分で買った本を読む余裕をつくり出せなかったからである。北京大学の留学生カリキュラムが割としっかりしていて日々の授業を中心に学習を進めていても確実に中国語能力は向上させられるので、北京大学への留学を控える留学生は、そこは安心していただきたい。
参考書以外の書籍に関しても言えるのは日本語の書籍は現地では手に入れ難く、ネットで様々な情報を得るのも簡単では無いという事だ。私はパソコンにV P Nを入れずに渡航したのだが、参考書以外の書籍をあまり持たず、知りたい事をスムーズに知るのが難しい環境であることに気づいて初めて後悔した。携帯のV P Nも接続の良し悪しに左右される。現地でインターネット環境に苦しむ可能性が十分にあるというのは知っておいてほしい。(北京大学 中津大介 2019年)