あっという間に留学後期の試験も終わり、実感が沸かない中での留学終了となってしまいました。ただ、オンラインでも長所短所がありました。そちらについては来月のレポートに記載したいと思います。
私が留学中に取り組んだ日中友好活動は、”活動”といえるものはあまりないのですが、日常的に多くの中国人と関わったことかと思います。”日中友好活動を行う”というよりは、友達になって、身近なところから日本を知ってもらえたら、それも草の根の友好になるのかなと考えていました。日本について紹介できたらと、留学前には沢山の日本らしいお土産を買っていきました。ちょっとしたときにプレゼントすると、喜んでもらえました。中国人の友達とは、よく中国と日本の文化・社会制度の違いについて話しました。そうすることで、お互いの国への理解が深まったように感じています。
課外活動では、日中文化交流協会に参加し、12月に行われたアフレコ大会では、中国ドラマのアフレコに挑戦しました。大会に参加している中国人学生たちの日本語レベルはとても高く、参加者の多くが独学で日本語を学んだと自己紹介していたことに仰天しました。私はアニメやドラマには詳しくないので、あまり語り合えなかったのですが、文化交流はすごい可能性を秘めていそうだな、、、と思いました。
実を言うと、私自身の感覚としては、想像以上に日本って受け入れられているのかな、と思う機会が少なからずありました。学校の外に出れば、中国語を使って生活するので、長く話すと「ん?韓国人?日本人?」と聞かれてしまいます(発音でバレるんですね…)。買い物や外食ついでに雑談したときや、高鉄で向かいになったおばあちゃんなど、もともと日本に興味があって話し始めた人以外でも、友好的な方が多かったです。もちろん、私の経験した範囲内でのことなので、その限りではないこともあると思います。
たった5か月間ですが、中国で生活してみて、「中国人は」だとか「中国では」とひとまとめにすることが、どれだけ無理なことか痛感しました。中国はあまりにも広大で、地域によって話す言葉も文化も全く異なります。同じ質問をしても、聞く相手によって、全く異なる考え方を聞いたことも少なくありません。日本にいると、「中国は」という主語に縛られがちになりますが、留学中に見た色々な角度からの中国を忘れずに、物事を考えたいなと思っています。(浙江大学 外舘祐希 2019年)