中国の先生とは距離が近く学びやすい

中国と日本で似ているところは、手土産文化でしょうか。誰かの家に行くときは何かしらお土産を持って行くのが日本では普通ですが、中国でも同じです。また春節前には「年貨」という、縁起担ぎの赤いラッピングがされたギフトを持って友人宅に行きます。これは日本でいうお歳暮のような感じかなと思いました。

赤以外でも、華やかなラッピングが施された年貨がたくさんです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、日本語で、「ちょっとあれだから」という表現がそのまま中国語でもあって、面白いと思います。

私のルームメイトがヨーロッパ人だったので、色々話す中で、日本と中国の共通点は結構多いのだなと感じていました。中国では、ヨーロッパ人からすると受け入れられないことが割と多いようでした。ルームメイトとショッピングセンターに行ったとき、ペットショップを見る機会がありました。日本人の私からすると、普通のペットショップだったのですが、ルームメイトは「こんなふうに売るなんて動物虐待じゃない?!」と驚いていました。ヨーロッパでは、日本で一般的なペットショップは存在せず、ブリーダーから直接買うそうです。

中国と日本の違う点で、最初に驚いたのは、先生との距離の近さでしょうか。留学最初のクラスで、生徒全員が先生の微信を追加して、先生がクラスのグループを作りました。何か連絡や質問があれば、微信で連絡できます。日本の大学では、先生にはメールをすることが普通だったので、それだけでも新文化でした。現在のオンライン授業でも、宿題の提出は先生とのチャットに送るのですが、宿題関係以外にも普通の世間話もかなりします。この前は、中国の芸能人の話をしていました。

それから私が特に驚いたのは、ルームウェア(寝間着?)での行動範囲です。以前、中国人の友達の家に遊びに行ったとき、友達が駅まで迎えに来てくれました。その時友達がルームウェアでやって来たので、内心かなり驚きました。他の友人宅でも、マンションの共同宅配ボックスのような場所に、荷物を取りに行くことがありました。マンション自体かなり大きいので、そこまで取りに行くとなれば割と距離もあります。私はてっきり着替えて出るのかと思ったら、友人は寝間着のまま、スリッパで「はやく行こう~」と言っていて、この時も驚きました。

日本では、ごみ捨てに行ったり、宅配便を受け取るだけであっても、寝間着らしい寝間着では出ないような気がします。他にも、私が友人宅に遊びに行った時、家に着くと友人はすぐに寝間着に着替えて、夕飯のとき私以外の人が全員寝間着だったので、不思議な気分になったこともありました(笑。ただ、そうはいっても今では私も、運動不足解消のために家の前で寝間着で縄跳びをしているので、慣れれば「そういうもんだよなぁ」「日本人は見知らぬ人の目線まで気にしすぎだよなぁ」とも思えてきます。(浙江大学 外舘祐希 2019年)

ABOUT US
Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。