日本の接客サービスの必要性について考える

中国に留学し、私が特に変わっていると感じたのは接客業のサービスの質である。日本において、サービス業は一人一人対応が丁寧で礼儀正しい印象があるが、中国はそれとは対照的である。例えば、コンビニで買い物をした時など、特にその差を感じる。

欲しいものをレジに持っていった際、日本のように暖かいものと冷たいものを分けて袋に入れる、笑顔で接客する、ポイントカードを所持しているか聞く。など、このような行為は中国では一切見られない。バーコードを読み取り、袋に詰め、支払いをする。あくまで「素」の対応である。店員として最低限の労働で接客をする、といった印象である。初めて中国のコンビニを利用した際、日本とのサービスの差に驚かされた。良く言えば無駄がない、悪く言えば素っ気ない。といった感覚だ。初めは日本との差に違和感があったが、慣れると最低限のサービスで十分だと感じるようになった。寧ろ日本が過剰サービスなのではないかと思うようになった。日本の「おもてなし」の精神は素晴らしいと思うが、度を超えたサービスは却って悪印象になってしまう事や、クレーマーを増加させる原因ともなりうる。これを改善するためにも、接客業やサービス業などのサービス競争に歯止めをかける必要があると思った。中国の働き方をこの目で見て、日本の働き方サービスについて今一度振り返られた良い機会でもあった。

中国で頻繁に利用するコンビニ2店

 

2月上旬、コロナウイルスの影響で中国から離れ、日本に一時帰国する事になった。当初の来学期手続き日(予定では2月25日だった)が延期になり、3月までは開講にならないという通知が来た。そして本科生は3月9日よりオンライン授業が始まるが、短期生には未だ通知もなく、現状自宅待機という形になっている。今はただ自宅学習しつつ、大学からの通知を待っている。留学前の計画とは大きく変わってしまったが、これも一つの経験として受け入れようと思った。日本でコロナウイルスについての報道を度々見るが、感染者も徐々に増えていき、日本でも油断できない状況となっている。手洗い消毒を心がけ、感染しないように気をつけたい。(島村雅子 華東師範大学 2019年)

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Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。