北方工業大学は留学生は少なく、中国人学生との距離が近い

私が北方工業大学を知ったきっかけは、日本で私に中国語を教えていた先生の出身校が北方工業大学だったからである。
先生が今月のレポートでは私が現地での生活を経て感じた北方工業大学に特徴について紹介する。

中国人と接する機会は作りやすい。

私は留学期間中、北京大学など他の大学にも訪問したが、それらの大学と比べて北方工業大学のキャンパスは大きくない。しかし、キャンパスが大きくない故に中国人学生と外国人留学生の距離は近いと感じる。私の住んでいる寮の周りには広場、3つの食堂、カフェなどがあり、中国人学生の寮も近くにある。この広場ではサークル活動の勧誘や集会なども行われている。また、この大学は職員が日本人留学生に対し日本語に興味のある中国人学生を紹介するので、中国人との接する機会は作りやすい。

正面の建物が私が住んでいる寮。広場から撮影。

 

 

留学生の数は多くない。

中国語専攻のクラスは毎学期約5、6クラスで1クラスあたり10人〜20人ほどで構成されている。この大学の上級のクラスはHSK5級レベルを目安にしたクラスである。さらに、HSK5級に向けた対策試験講座も無料で開設している。この大学はHSK5級の取得を目指している人にはおすすめできる大学である。また、私の住んでいる寮は、中国語専攻の留学生より本科生の留学生が多いため、寮の中でも中国語を話せる環境である。

先生は私たちの要求に対して臨機応変に対応してくれる。

インターネット授業における先生の対応が親切だと感じたので、それについて紹介する。新型コロナウィルスの影響によって、今学期は全てインターネット授業になってしまった。しかし、3ヶ月間、授業の方式は絶えず変化していた。今学期初期は、先生がYouTubeなどに投稿した動画を見て、授業時間に質疑応答をしていた。しかし、毎回多くの質問が生まれるわけではなく、時間がもったいないと感じていた。そこで先生と相談し、授業の動画を見た上で、授業時間に先生がたくさん問題を出し、間違えた問題を解説する方式になった。さらに中国語を話す機会が少ないと感じたため、WeChatのボイスメッセージ機能で授業する方式になり、今では“企业微信”というアプリを用いた通話方式で授業を受けている。

現在、先生は事前に授業の動画を作成するだけでなく、授業時間は上記の方式で授業を行い、さらに授業後に作文の添削や、私が読んだ教科書や早口言葉の発音の確認もしてもらっている。先生は前学期に比べ勤務時間が伸びたと言っていたが、オンライン授業は学生だけでなく先生も慣れておらず、何をしたら良いのか分からないので、相談してくれて嬉しかったと言っていた。

私たち学生の要求に対し、とりあえずやってみようと臨機応変に対応してくれる先生達には感謝している。(小川一馬 北方工業大学 2019年)

ABOUT US
Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。