日中友好活動とは? 留学で感じた草の根の交流の大切さ
留学中に取り組んだ日中友好活動は、日本人が少ない南京で日本を発信してきたことでした。日本語に加えて日本の文化や歴史を紹介して発信していく活動を通して、面白い気づきがありました。今回は1月レポートのテーマであった「中国人との交流」をより深く取り上げていきます。
南京日本文化交流センターで毎月二回ほど開催されてきた日中交流会では、日本人として書道の経験や旧暦の月名などを紹介しました。特に私達日本人が小学校で習字の授業があったことに、中国人の学生が興味を持ってくれて習字のテーマでも日中の違いを学び合いました。
また毎回の交流会ごとにディスカッションの時間が設けられており、その内容をお互いのグループに発表をしていました。最初の頃は、このディスカッションで各自が話した意見や経験をまとめて、中国語で皆を前にして発表することは簡単ではありませんでした。ただ日本語を学び始めたばかりの中国人学生が、自ら発表に挑戦する姿を見て、自分ももっと自信を持って話すことが大切だと感じました。今振り返ってみると、こうした機会は自分から手を挙げるチャレンジ精神がなければ、成長する機会を逃してしまうのではないかと思います。交流会で必死に日本語を使う中国人学生を見て、私もそれに感心しながらどんどん中国語を使ったことで、お互いに学び合える機会となりました。
また別の活動として、私が留学していた南京大学と同じ南京市内にある南京師範大学にて日本語教育活動を行いました。大学の日本語クラブのメンバーが集い、私自身自分の知らない所でこんなにも日本文化や日本語を学びたい、日本に留学したいという学生がいたことに驚きました。日本語教育を通じて、そうした学生が日本語を学び続けられるようなきっかけ作りを手伝うことができ、嬉しかったです。
日中友好活動というと大きすぎることをイメージしますが、中国人と交流してお互いに何か理解を深め合えることができたのであれば、それは友好活動であると言っていいのではないかと思います。今後もこうした小さな友好活動に貢献していきたいです。(飯塚真央 南京大学 2019年)