私がオンライン留学中に取り組んだ日中友好活動として1番に挙げられるのは今年6月に日中友好協会主催の、2020年度留学生を対象にオンラインで開催された「日中留学生スピーチ交流会」に参加したことです。
私は上海の大学で日本語を学ぶ1年生の女の子とパートナーとなり、5月の中旬から6月末のスピーチの発表に向けおよそ1ヶ月、週に1~2日ほど電話をして相互学習を行いました。このような機会に参加することは初めてで、不安もありましたが、パートナーの子がとても流暢な日本語で真摯にサポートしてくれたおかげもあり、とても良い経験になりました。
スピーチは、パートナーの子と関連した内容のスピーチ(コロナ禍におけるコミュニケーションについて)で、3分ほどの内容でしたが、こうして1人で中国語のスピーチをすること、長い中国語の文章を作成し、それを覚え/読むということも初めての事で、初めは少し苦労しました。
ただ、パートナーと練習を重ねるうちに慣れ、スピーチが自分のものになっていく感覚を掴むことが出来ました。スピーチの本番、発表時はやはり緊張してしまい、とても成功したとは言えませんが、それでもこのスピーチをやり切ったと言うことが自分の自信になり、初めは慣れなかった長文に慣れていったという経験から、中国語の長文に対するハードルが低く感じられるようになりました。スピーチ発表後は、同じ参加者からのフィードバックがあり、発音で特に注意すべき点や、良かった点について丁寧に意見がもらえたことも、また初めての機会で、とても勉強になりました。
また、パートナーを始め、同世代の日本語/中国語学習者と交流できたことはとても刺激的で、学習のモチベーションになりました。特にパートナーは日本語を大学入学以前から独学で、日本のアニメなどに触れながら学んでおり、とても流暢な日本語を話すことが出来ます。パートナーの、日本人にも難しかったり教科書には載っていないような日本語を沢山知っていて、日本の文化に日頃から関心を強く持っている姿には、刺激を受ける点が多くあり、試験対策だけではなく、もっと文化だったり娯楽にも積極的に触れて学んでいこうと言語学習の方法を改めるきっかけになりました。
もう一つ、取り組んだ日中友好活動として挙げられるのは中国で一昨年出会った人々を思い、チャリティーTシャツの作成・販売を行ったことです。(これについては1月の月次レポートで述べています。)
スピーチ交流会についても、チャリティープロジェクトについても、いずれもイベントがオンライン上でしか難しい今だからこその機会で、勿論直接共に言語学習に励むことのできるパートナーや中国で出会った人々に会うことが出来ないのは残念ですが、このオンラインというツールを活用してきた機会を通して、むしろ出会いや、もっと新しい機会を生む可能性をとても広げることが出来たのではないかと思います。
今回築くことが出来た繋がりと、ここで得られた経験を大切に、オンラインの機会も積極的に活用し、これからも日中間の交流活動に取り組んでいきたいと思います。(小林凜 広西大学 2020年)