授業や過ごし方については、あまり代わり映えがしないので、今月は私が中国の人々を思い最近行った活動について伝えたいと思い、ここに書き綴ろうと思います。
私は現在広西大学に留学(オンライン)していますが、広西大学は南寧市という大都市としては中国の最南端にある、多くの日本人に馴染みのないと思われる都市に位置しています。なぜ私がこの大学に留学を志望したかと言いますと、昨夏この大学の学生たちと出会い、南寧のハンセン病快復村と町での生活を共にし、彼らと中国にとても惹かれた、正に私が中国への留学に強い思いを持つきっかけになったところであるからです。
また、中国留学の主な目的である中国語の学習だけでなく、その姿勢から学ぶことの多かった彼らと共にハンセン病問題にアプローチする活動に関わることができるということが広西大学を志望した理由にあり、現地で活動に参加することも私にとって非常に期待していたことでした。
しかし、現実は中国へ渡航することさえも出来ず。渡航できていたら今頃会えていたはずの昨夏に出会った、社会から隔絶された地で暮らしているおじいちゃん、おばあちゃんたちは変わらず元気に暮らしているのか、暮らせているのかとても気がかりに思うことがあります。昨夏、家族みたいに接してくれたおじいちゃん、おばあちゃん達ですが、やっぱり結局は自分が都合の良い時に会いに行って良いところだけ吸収させてもらって、離れていたら何もできないという現実から自分の無力さをつくづく感じています。
でも、その中でもやはり、あの社会から差別され、多くの辛い経験をされてきたにも関わらず本当に温かく、優しいハンセン病快復村の人々が私の中で何か灯火をはらんで確実に生きている感じがあり、それは彼らと離れていても、自分の原動力になっていました。
そして最近、彼らに恩返しをしたい思いで、所属している日本の学生団体のメンバーと一緒に中国のハンセン病快復村と、ご縁のあるインドネシアのハンセン病快復コロニーを支援するチャリティーTシャツを作成し、オンラインで販売しました。
Tシャツを作成することも、オンライン販売の運営をすることも何もかも初めての試みでしたが、約70枚ご購入頂いたという成果を上げることが出来ました。中国には行けなくても、諦めなければ別の形で中国の人々と繋がることが出来ることを知りましたし、それが中国語を学ぶモチベーションを維持できる一つの理由でもあることを知りました。
いつか、昨夏に会った彼らと再会した時のために、また、まだ出会っていない人々と繋がるために中国語の勉強に堅実に取り組んでいきたいです。また、今回のような活動の他にも、一見現地に行けていないから出来そうにないと思うことを諦めずに取り組む姿勢を持っていきたいと思います。(小林凜 広西大学 2020年)