中華料理は種類が豊富で、食べるという行為自体も文化

私は、今回の留学が初の中国渡航でもあるため、学校・生活方面だけではなく、交通事情・食べ物・雰囲気など、イメージと違う部分や日本との違いに驚くことが本当にたくさんありました。北京で暮らし始めてそろそろ4ヶ月になりますが、まだまだ目新しいことが多く、その一部である中国の食について私が感じたことをまとめたいと思います。
日本で中華料理といえば、ラーメン・餃子・チャーハン・エビチリなどがまずは出てくるかと思いますが、中国でこれらの食べ物を食べる機会は意外と少ないです。ここ北京でいえば、代表的な外食は北京烤鸭、火锅、烤鱼、羊肉串などを食べに行くことが多く、日本料理や韓国料理屋も人気でよく見かけます。

日本でも人気の海底捞 たれの種類がたくさんあって楽しい

 

 

 

 

 

 

 

一方学食では、朝食には豆乳・粥・包子・油条、昼/夜には好きな具材を選ぶことができる麻辣香锅・麻辣烫などに長蛇の列が並びます。

上海旅行で食べた上海ガニ 今が旬とのこと

 

 

 

 

 

 

 

地方ごとに料理の特性が大きく異なるのも中国ならではで、八大菜という美食で有名な8ヶ所の代表地域を表す言葉もあります。一般的に北が比較的塩気が強く、南はやや甘めの味付けと言われている他、激辛で有名な四川と重慶がよくどちらの食べ物が辛いかで昔から競い合っている話や、酸っぱいものが好きな地域は何にでもお酢をかけて食べるので歯が悪くなってしまう人が多いなど、食べ物と地域、人々の生活に関わるエピソードには事欠きません。

八大菜のひとつ、長沙旅行で食べた湘菜菜の剁椒鱼头

 

 

 

 

 

 

 

また、食事の内容ももちろん大事ですが、それと同時に中国の文化として人と食事をする機会をとても大事にしているなと感じました。全てのおかずが大皿で盛られてくることや、中華料理の巨大なターンテーブルを見ても、大人数で食べることを前提としていますし、日本でなら「一緒に飲みに行こう」というところを「一緒に食べに行こう」と言う場合が多く、人と食事との繋がりの濃さをそこかしこで見ることができます。

中国では民以食为天(民は食を以て天と為す)という言葉が表す通り、食をとても重要視しており、普段の会話でも、授業でも、ご飯を食べたかどうか、どんな料理が好きかなどの話題も本当に多いです。その生活内での比重の重さも含めて、来る前の中華料理のイメージは大きく塗り替えられました。(松尾美欧 清華大学 2019年)

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Ryohei ISHIZUKA京都府日中友好協会 青年委員会青年委員長
日本の最大手通信キャリアに勤務の後、中国系通信キャリアの日本法人に転職。現在は企業向けのグローバル人材育成を支援する会社でコンサルタントとして勤務。 また、若者のキャリア構築に関心があり、勉強している認知科学を応用したコーチング理論を勉強しており、これまで延べ100名以上のキャリアサポートを行なった実績があります。 内閣府主催「日本・中国青年親善交流」事業における2020~2023年研修講師を担当。2024年には日本・中国青年親善交流事業に参加。